ダイソーの昆虫マット→マルカンくぬぎ昆虫マットでカブトムシが羽化したお話

2017年の8月に捕獲した野生のカブトムシペア。
予備知識無しで飼育を始め、羽化までこぎつけた総括です。



これまでのあらすじ
ダイソーの昆虫マットで酷い経験をしたお話
ダイソーの昆虫マットでカブトムシの幼虫は羽化できるのか
マルカンの昆虫マットはまったく食べなかったお話
マルカンのくぬぎ昆虫マットでカブトムシの幼虫は羽化できるのか
羽化前に最後の世話をしたお話
カブトムシの幼虫が蛹になる前の最後の世話をしてみる

ダイソーの昆虫マット→マルカンくぬぎ昆虫マットでカブトムシが羽化したお話

5月下旬の幼虫の様子

というわけで、GW前には全部蛹になり、5月下旬には羽化すると勝手に思い込んでいた我が家の幼虫たち。
9匹中8匹は飼育ケースに同居、1匹は観察用に1Lのペットボトル飼育。
マットは幼虫がまったく食べない、マルカンのくぬぎ昆虫マットです。
サンガリアの炭酸水のペットボトル

5月下旬頃までは、夜になるとケースの側面やペットボトルの側面に幼虫が見えるものの、明るくなるといなくなる。
明るいところには蛹室を作らないのだろうか。
ケースを覆える物が無かったため、ペットボトルだけ紙を筒状にして覆ってみたが、完全遮光には程遠い。

6月の幼虫の様子

6月中旬になるとケースの側面にもペットボトルの側面にも幼虫の姿は見当たらず、状況は一切不明に。

6月下旬になると、ツイッターとかでは幼虫の羽化報告が散見されるようになり、だいぶ不安になってくる。

まったく食べないマルカンくぬぎ昆虫マットのせいで餓死したのではないか。
マルカンくぬぎ昆虫マットはくぬぎの木を粉砕しただけの木屑にしか見えず、保水力も形状保持力も無いので、蛹室が作れずにくたばったのではないか。

こんな疑念が沸いてくる。
特に、蛹室は自分の糞を利用して固めるらしいが、そもそもマルカンくぬぎ昆虫マットを食べないので、糞が全く無い。

ペットボトル号に異変

6月23日なんだかもやもやしながら、ペットボトルを持ち上げてみると、中でなにかがコロコロ動いているのを感じる。
ペットボトルを傾けるとコロッ、コロッと振動が。
おきあがりこぼしのような感じ?
こんなイメージ

とりあえず、何かがいる。
仮に蛹がいるとしても、ペットボトルが柔らかいので、手でたわませた事で蛹室が崩れちゃった可能性もある。(くぬぎマットは固まらないし、固めるための糞もないし)

蛹の掘り出し

意を決してペットボトルを掘ってみる事にした。
プラスチックスプーンで慎重に掘っていくと、いきなりミミズが!
蛹室にミミズが侵入すると蛹は死んじゃうと聞いたことがあるけど、大丈夫か・・・



不安でいっぱいになりながら、掘り進むと、 空洞が現れる!


何も見えないので、慎重に土をどかしていくと、ツノ??
オスだ!

オスの蛹だ!しかもブルンブルン動いている。
このまま放置して見守りたいところだけど、土が蛹室内にけっこう落ちてしまった。
その状態だと羽化不全を起こしやすいらしい。

トイレットペーパーで人工蛹室の作成

あわててダイソーの小ケースに湿らせたキッチンペーパーを敷き、そーっとスプーンで蛹を取り出し、トイレットペーパーの芯に入れ、倒れないように新聞を詰めた。
スプーンの上でビクンビクン暴れたので、落としそうになってかなり焦った。

害虫が入らないようにケースと蓋の間はサランラップで覆い、サランラップには空気穴を。

トイレットペーパーは少しカット


蛹は外敵を殺せる
蛹にショックを与えるとビクンビクン体を波打たせるのは、蛹室に侵入した蟻などを殺すためらしい。
波打つ事で、腹と背中の溝で挟み込んで駆除するとのこと。

蛹室は頑丈だった

蛹を取り出してから蛹室をまじまじ観察。
左官屋も真っ青のすべすべの壁と、多少の力ではびくともしない構造維持力。
マルカンくぬぎ昆虫マットでは蛹室はできないのではないかという心配は杞憂に終わった。
100人乗っても大丈夫?

トイレットペーパー号の羽化

トイレットペーパーに入れてから2日後の6月25日、様子を見ると羽化していた!
10日くらいは動かずにじっとしているらしいので、サランラップだけはずし、自力でトイレットペーパーから出るまで放置することに。



マット飼育第一号の羽化

さて、こうなると飼育ケースに入っている8匹も蛹になっている期待大。
そろそろラッシュが来るかなと思ったのもつかの間、6月26日に帰宅してケースを開けるとメスがマットの上でモゾモゾしている。

羽化第一号はメスでした!

大急ぎで飼育ケースを用意し、再度ケースの蓋を開けると、メスは逃げようとして潜っていく。
潜って蛹を傷つけたらいけないので、スコップで潜った跡を掘ってみると、5センチも掘らないうちに空洞が!
ツノがある!


羽化して待機中のオスを掘り当ててしまった。
とりあえず自力で出てくるまでは待機してもらいたいので、潜ったメスの捕獲は諦める。
が、数時間後に見てみると、さっきのメスがまた地上に出てきていたので、サっと捕獲。
メス初号機捕獲


しかし、地上に出てくる時にさっきのオスの蛹室を壊したらしく、穴が大きくなっていた。
まあ中のオスはもう羽化してるし、そんなに影響がないだろう。

蛹室内にダニが侵入

ところが翌朝、オスを観察してみると、ツノにツブツブが大量についている。
よーくみるとダニ・・・
白いコナダニではなく、大きめでオレンジっぽいダニが密集していやがる!
どうやら、蛹室に穴が開いたことで、ダニが入り込んだっぽい。

ツノや関節にツブツブのダニが!

調べてみるとカブトホソトゲダニというダニらしい。
カブトムシに便乗して腐葉土内の線虫やハエの幼虫などを食べるらしい。
カブトムシに害はないらしいが、見た目的にアレだし、ダニがいるなどと知ったらワイフに捨てて来いと言われかねない。

先日、コクワガタにダニブロッカーというスプレーをかけて大変な事になったので、今回は冷静にフジコン 昆虫のダニピタクリーンを蛹室にさらさらと流し込んでみた。
ダニピタクリーン自体に殺虫効果は無いが、忌避効果があるらしいので、ダニがいなくなれば良いのだが。

翌日、ダニの様子を見てみると、やや減っているような気もするが、期待するほどの効果はない。
成虫に直接スプレーをするフジコン プレミアム 昆虫 ダニストッパー 成虫用という製品もあるようなので、今後のために買っておこう。

ダニを水洗い

成虫の身体をダニが動き回っているのは精神的に良くないので、意を決して水洗いしてダニを落とすことにした。

まだ身体が固まっていなくて羽とかツノが柔らかかったらどうしようかと思ったが、すでに固まっていて暴れ回る。
嫌がるオスを歯ブラシでゴシゴシして50匹ほどのダニを全部落としてやった。
また蛹室に戻るかと思いきや、パワフルに動き回るので、そのまま飼育ケースに投入。
8センチクラスの念願の赤カブトでした。

ダニだらけ

水をかけながら歯ブラシでこする

しぶとく歯ブラシに寄生するカブトホソトゲダニ

きれいになった8センチクラスの赤カブト

羽化ラッシュ

毎日1匹か2匹づつ地上に出てくるので捕獲してケースに投入。
6月25日に羽化したトイレットペーパー号も、6月28日に自力でトイレットペーパーから脱出。

6月26日に第一号のメスが羽化してから30日まで6匹が羽化(メス1:オス5)
頻繁にケースを開け閉めしていたせいか、子バエが飛び回るようになり、ワイフから苦情が出たので、もう羽化して地上に出るタイミングを伺っていると思われる残りの3匹を掘り起こすことに。

スコップで慎重に掘り進めていくと、あれ?
真っ黒で虫の沸いている幼虫が!!
無念

どうやら蛹になれずご臨終したらしい。

更に掘り進むと、死んだメスの蛹・・・
一部から汁の出た形跡があるので、他の成虫に引っかかれた可能性あり?
貴重なメスが・・・
蛹になれたのに・・・

更に掘ると、まさかの蛹。


もう全員羽化したと思っていたのに。
トイレットペーパーの芯が無いので、紙コップに入れてみた。


2017~2018シーズンまとめ

というわけで、初のカブトムシブリードは9匹の幼虫(卵からの生き残り3匹+野生6匹)から成虫7匹(オス6:メス1)という結果になりました。
昨年の8月に孵化したので約10ヶ月で羽化。

幼虫から成虫になったのは77%ということで、まあまあの結果?
しかし、去年生まれた23匹の幼虫が春までに3匹になっちゃったのは超最低ですが。

今年はこの子たちを使ってブリードをしたいと思います。
目標20匹の羽化、全員8センチ台を目指して頑張ります。




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