ダイソーの昆虫マットでカブトムシの幼虫は羽化できるのか


近所の山で捕まえてきたカブトムシのペア。
とりあえずダイソーの昆虫グッズで育てていたところ、産卵→孵化までこぎつけました。
ダイソーの昆虫マットで羽化までこぎつけることができるのか。
これまでの経験から私なりの考えを書き綴ります。

100均ダイソーグッズによる野生のカブトムシ飼育記 序章

上記に序章を記していますが、30年以上ぶりのカブトムシの飼育。
よって下知識は無しで、ネットで知識を蓄えながら飼育をしています。

2018年6月下旬に無事羽化しました!
コクワガタを飼育しよう ①産卵準備



ダイソー昆虫マットによる飼育記

8月5日 飼育開始


ダイソーに行けばカブトムシ飼育に必要な物が一通りが手に入ります、なんて便利な世の中でしょう。
餌も今はゼリー。小さい頃の定番はカブトムシといえばスイカだったのに。
ネットによるとスイカはNGとのこと、栄養価は低いし、水分が多いので下痢をするとか。
我が家は貧乏だったので、幼少時はキュウリで飼育していたけど・・・

土の事も今はマットと呼ばれるらしい。
何故にマット・・・桑田の息子か?

飼育ケースは最初にダイソーで300円の飼育ケース中を買ったところ、ワイフから狭くてかわいそうと言われ、ホームセンターでアイリスオーヤマ飼育ランドLLを購入。
加水したマットをケースに入れ、カブトムシや止まり木を投入。
マットがやたら臭くてワイフから苦情がきたので、防臭効果のある子バエ除けシートを付けることで対応。
とりあえずベランダの日の当たらない場所で飼育を開始。

カブトムシの飼育環境

・野生のオス、メス1匹づつ。
・ダイソーの昆虫マット(3.2リットルで100円)
・ダイソーの止まり木
・ダイソーの昆虫ゼリー
・ダイソーの子バエ除けシート
アイリスオーヤマ 飼育ランド LLサイズ

8月7日 マットがカビだらけに

飼育から2日目、マット表面と止まり木に真っ白い綿のようなカビが生える
とりあえず、新聞の上にマットを広げ、天日干しをしてみる。
臭い、カビはかなり低減。

ガス抜き

ネットで調べてみると、加水したマットを1週間くらい放置して再発酵やガス抜きをする必要があるらしい。
そうしないと発酵による加熱やガス発生による酸欠が起こるし、臭いやカビの元になるようだ。

8月11日 人工交尾

コバエが沸いてきたので、再度天日干し。
ついでにオスをメスに乗っけてみたらがっちり掴んで交尾を始める。
メスは何故か嫌がって逃げようとするが、オスは関節をキューキュー鳴らしてピストン運動。
これで産卵をするのではと期待。

8月12日 オス昇天

人工交尾の翌日、オスがひっくり返って昇天していた。
交尾でエネルギーを使い果たしたのだろうか。
まあ、メスが卵さえ産んでくれれば天命を全うしたということで。

8月中旬~下旬 再度オスを探しに

卵はまだかいなと、定期的にマットをほじくってみるが、卵らしき物は見当たらない。
あの屁たれのオスが交尾を失敗したと思い、深夜や早朝というゴールデンタイムに3度ほど入山をしてみるも、カナブンすら見当たらない。
8月中旬を過ぎると虫達はいなくなってしまうのだろうか・・・

8月30日 ハッピーバースデイ おれ

今日はおれの誕生日。
朝起きて飼育ケースを見てみると、あれ?なにかいる?

カブトムシの幼虫
スマホの写り込みはご愛嬌


こっ、これは幼虫様じゃないですか?
おれの誕生日に発見とは!

息子に見せると狂喜乱舞。
とりあえず時間もないので、そのまま仕事へ。


8月31日 ゴールドラッシュ

早起きをして、マットをひっくり返してみる。

幼虫と卵がうじゃうじゃ出てくる。少なくても計30はいる。
どうやら実はメスが卵をプリプリ産んでいたようだ。
あのオスはこれで名誉回復及び、殉職により2階級特進。
すでに2令幼虫?

素手は良くないらしいけど

卵もいっぱい

メスに産卵させる環境とは

ネットで調べると、メスが産卵するには、ある程度の深さのマットが必要らしく、硬く押しつぶしたマットとの境目に生みやすいらしい。
というわけで、ケースの下のほうに産卵をしていたと思われる。少し掘り返した程度じゃ見つからなかったはずだ。
メスの爪で幼虫や卵を傷つけてしまうとのことなので、とりあえずメスを小ケースに引越し。
まだ生む可能性も考慮してマットを多めに入れる。

9月2日 ダイソー昆虫マットを大人買い

来年たくさんの成虫を羽化させるため、ダイソーへ昆虫マットを買いに。
無い、カブトムシコーナーが無い・・・
店員に聞くと、シーズンが終わったので昨日コーナーを閉鎖したとのこと・・・
しかし、まだ倉庫に返品用の昆虫マットがあるというので全部出してもらう。
残っていた10袋、計32リットルを大人買い。
幼虫1匹あたり成虫までに3リットルのマットを消費するようなので、これでも10匹ぶんしか無いが。
ダイソー昆虫マット
めちゃくちゃ重かった・・・


9月9日 メスの引退と子バエと

小ケースに移したメスの飼育ケースをひっくり返したところ、卵が何個か生まれていた。
さすがにこれ以上幼虫が増えても困るので、メスのケースからマットを抜き、おがくずを投入。
あとは暖かいおがくずの上で余生を過ごしてもらうことに。
幼虫ケースをひっくり返して数を確認すると23匹の幼虫と10個ほどの卵を確認。
もう3令もいるかな

脱皮中のやつもいたり


その他に体長2mmくらいの白い幼虫が100匹くらいいる?生まれたてのカブトの幼虫かと思ったが、さすがにこんなに生まれるわけが無い。
この幼虫よりも深刻なのがコバエ。蚊取り線香を焚いたり、コバエほいほいを設置したりしたけど、1匹も捕まらない。

キノコバエ対策

このコバエの正体を調べてみると、キノコバエという品種らしい。コバエほいほいには反応しないらしく、マットを全部替えるしか方法がないとか言われている。
方法があるにはあるらしいが、熱湯をかけるとか、電子レンジでチンするとか絶望的に敷居が高い。
キノコバエの幼虫はカブトムシの幼虫に害は無いらしいが、 当然マットを食べて育つため、マットが劣化していくとのこと。
あの白い幼虫は案の定、キノコバエの幼虫らしい、すでに100匹以上いる時点でもう鼠算式に増えるしかない。

駆除をあきらめ、先週買ったダイソーマットを2袋出し、総とっかえをした。


9月16日 壊滅状態とアメリカミズアブ

先週マットを総とっかえしてから毎日観察していたが、潜っていかない幼虫がよくいるので、そのたびマットを上からかぶせていた。
幼虫が出てくるのは危険サインとのことで、マットをひっくり返してみた。

出てきたのは黒く溶けた3齢幼虫や茶色くなった卵。
健康な幼虫は23匹から12匹になっていた・・・やはりガス抜きをしなかったせいで酸欠やら温度上昇で昇天したっぽい・・・
それよりも気になるのが、黒い変な幼中。20匹くらい出てきた。
アメリカミズアブの幼虫
アメリカミズアブの幼虫・・・


先週マットを買えてから強烈な臭いにつられてアメリカミズアブというアブが飛んできていた。
マンションの4階で飼育しているのに飛んでくるということは、相当の異臭をダイソーマットは発しているようだ。
たしかに、風向きによっては部屋の中にまで牛舎の臭いが漂ってくる。
まさかアメリカミズアブの幼虫?ということで調べてみるとビンゴ。
ケースのふたの裏を良く見ると、卵が大量に産み付けられていた・・・
アメリカミズアブの卵
アメリカミズアブの卵


進入経路をシャットアウトするため子バエ防止シートをまたふたの間に挟みこみ、マットはそのままの状態で飼育を続行。




9月23日 メス昇天

とうとうメスが昇天した。
40個近くの卵を産み落として逝ったということで、大往生。
マットの代わりにしていたおがくずは広葉樹100%なので、幼虫のマットに混ぜて食料にすることに。

9月28日 キノコバエ再発

マットの総とっかえからは発生していなかったキノコバエがまたちらほら散見されるようになってきた

原因として考えられるのは、
  • 前回マットを総とっかえしてから1週間子バエ防止シートをしていなかったため、進入して産卵された。
  •  メスの飼育ケースからおがくずを移植した時に実は子バエがいた。
このくらいしか考えられない。
駆除はできないにしても、羽化→交尾→産卵→孵化というサイクルを断ち切れれば減少していくはずなので、ダイソーの園芸コーナーにある「強力ハエ用粘着シート」を購入し、割り箸をつけてマットに立ててみることにした。


子バエ防止シートは外からの侵入を防ぐものであり、マットの中から沸いているのにシートを被せるのは無意味なので、シートも取っ払い、ケースの上にも粘着シートを設置。
臭いも出ていないので、アメリカミズアブも来ないだろう。

9月30日 ダイソー昆虫マットに心が折れる

朝、ケースを見ると、ふたの上に設置した粘着シートにアメリカミズアブがくっついている。
わずかな臭いを嗅ぎ付けてやってきたらしい。
しかもケースに卵が・・・

キノコバエの発生状況はというと、粘着シートにはたくさんくっついてくれているものの、相も変わらずブンブン飛び回っている・・・
子バエだらけ・・・


さすがに心が折れるが、しっかりとガス抜きをし、外からの侵入を防ぎさえすればキノコバエもアメリカミズアブにもやられないはず。

というわけで、買い置きをしてある昆虫マットをバケツにあけてほぐしながら加水を始めた。

しかし!

もうすでに大量のアメリカミズアブの幼虫が・・・
なぜ?ダイソーのマットには最初から入っているのか?

ふと、袋に目をやると、あれ?袋にアメリカミズアブの卵が大量に生みつけられている。
昆虫マットの袋に産み付けられたアメリカミズアブの卵

昆虫マットの袋に産み付けられたアメリカミズアブの卵
袋のあちこちに卵がびっちり


どうやら袋の通気穴から微かに漂う臭いにアメリカミズアブの成虫がおびき寄せられ、産卵をしたっぽい。
そして孵化した幼虫が通気穴から潜り込んだと仮定。

終わってる、最強に終わっている。

このマットはすぐさま破棄し、他の袋を見てみると、8袋の中、3袋に卵が産み付けられている。
その袋も破棄し、卵を産み付けられていないマットを加水し、バケツを洗濯ネットに入れてガス抜きを開始。

10月2日 2度目のフレッシュマット投入

2日間ガス抜きをし、満を持して2度目のマット総入れ替え。
幼虫は12匹から更に減少し、8匹になっていた。今回はガス抜きもしたし、耐え抜いた精鋭達なので元気に育つはず。
ちなみにアメリカミズアブの幼虫は数え切れないほど出てきた・・・

10月8日 まさかのキノコバエ発生

フレッシュマットを投入してからはキノコバエの姿も見られず、穏やかな日々をすごしていた。
そして今までの寒い日から突如30度まで気温が上昇したこの日、ケースを開けると、真っ白いはずの子バエ防止シートが真っ黒になっている?

はて?

お察しの通り、その真っ黒を形成しているのは、大量のキノコバエであった。
もう推測すらいらない、目の前にある結果を受け入れるのみ。
しかし、また寒くなれば出てこなくなるだろうと楽観視し、シートをバサバサして100匹はいようかと思われるキノコバエを大気開放。

10月14日 ダイソー昆虫マットよ、さらば

あれからどのくらい経ったのだろう。
朝晩、ケースを開けては真っ黒になったシートからキノコバエを大気開放。
数千匹は世に放ったかもしれない。
気温の低下と共に発生率も下がってきたので、このままキノコバエは自然絶滅してもらうとして、冬支度のために糞の除去とマットの追加をすることにした。

いろいろなサイトをみると、マットの上にウサギの糞みたいなのが大量に出てくるみたいだが、我が家はマットの高さは下がっているものの、糞のようなものは見られない。
そもそも、ダイソーのマットはけっこう水を吸ってべちゃべちゃするので、糞も固まらずに同化しているのだろうか。

久々にケースをひっくり返すと丸々太ったカブトムシの幼虫といっしょに、丸々太ったアメリカミズアブの幼虫も・・・

あれ?

少し紛れていたのか?
数匹だろうからつまみ出そうと、ケースの底に溜まったマットの塊を割ってみると・・・

ホラー映画並みに数百匹のアメリカミズアブの幼虫が・・・

もう無理です。さすがに。
袋に卵を産み付けられていなかっただけで、しっかりと潜りこんでいたらしい。

この光景を目の当たりにし、ダイソーの昆虫マットには見切りをつけました。

あ、カブトムシの幼虫は1匹も死なずに皆元気でした。

ダイソーの昆虫マットでカブトムシの幼虫は羽化できるのか

まとめ

というわけで、羽化まで見守ることなく、ダイソーのマットを諦めたので、結論はでませんでした。

ちゃんとガス抜きをしてから使えば、産卵から3齢幼虫までは問題なく飼育ができます。
よって、羽化までも問題なくいけるでしょう。

ただし

超臭い。加水後は牛舎の臭いです。
アメリカミズアブとキノコバエが超寄ってきます。

上記さえ我慢できれば 、使用するのはアリだと思います。

私は二度と使いません。

続編
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