D7000とTOKINA AT-X 124 PRO DXⅡ 12-24mm F4で撮る子連れ沖縄旅行

4歳と1歳11ヶ月の子連れ沖縄旅行にD7000とTOKINA AT-X 124 PRO DXⅡ 12-24mm F4を持って行った2泊3日旅行記です。

旅行記ってより撮影記か。
 


TOKINA AT-X 124 PRO DXⅡ 12-24mm F4で撮る子連れ沖縄旅行

概要

3年前にマイルで北海道旅行をして以来の飛行機による家族旅行。
またマイルが貯まってきたので、今回は沖縄旅行へ行くことに。
前回は1歳10ヶ月の長男と3人だったのが、今回は長男が4歳と次男が1歳11ヶ月という4人旅行。
子どもの年齢的にまだまだ海へ潜ったりカヤックをしたりというアクティブな事はできないので、沖縄本島でまったりと2泊を過ごすスケジュール。

カメラの選定

ワイフからはレンズは1本、子どもの世話が最優先で、写真は二の次と念を押されている。
ここ数年の経験から、子連れでまともな写真を撮るのは不可能と認識しているので、作品狙いではなく子ども中心の旅行記を撮ろうと気楽に考える。

所持しているデジイチはD610とD7000。
リゾートホテルに宿泊するので、ビーチで海遊びをするのは必至。
そうなると水をかぶったりすることを考え、カメラは最悪壊れても良い8年落ちのD7000を。
APS-C用のレンズはTokinaの12-24mmしか持っていないし(ここ最近のD7000は望遠担当)、子どもの海遊びには広角がベストだろうし、被写界深度の深いAPS-Cと広角レンズならピント外しも気にせずにスナップ的にバシバシ撮れるはず。

今回、美ら海水族館に行くので、本当はフルサイズでジンベイザメを狙ってやりたいところではあるが、自分都合の撮影は二の次ということで、あまり悩むことも無くD7000とTOKINA AT-X 124 PRO DXⅡ 12-24mm F4の組み合わせに決定。

TOKINA AT-X 124 PRO DXⅡ 12-24mm F4

さて、このレンズ。購入をしてからは試写のみで、一度もまともに使ったことがない。
数年前にメルカリを眺めていたところ、2万円程度で売られているこのレンズを目にし、なんとなく購入。
しかし、その翌月にフルサイズ欲しい病が末期になりD600を購入(ダスト問題で今はD610)したためにお蔵入りとなった悲しいレンズ。

出発前日、荷詰めをするためD7000にTokinaを装着するが

重い・・・ でかい・・・

レンズスペック

 

発売:2008年11月
価格:90,000円
絞り羽根枚数:9枚
最短撮影距離:0.3m
質量:540g
最大径×長さ:84×89.5 mm
フィルタ径:77mm

正直、D7000にしたのにはD610よりも軽量ということもある。
TOKINAはAPS-Cのレンズだし軽いと思い込んでいた、ところがいつもズームが必要な旅行時にD610につけている24-85mmより径も長さも重さもあるじゃあーりませんか。
名前にPROと付くのは伊達じゃないな。

D610と24-85mmにしようかとの思いが頭をよぎるが、美ら海で24mmは足りん!(行ったことないから知らんけど)
という実は広角で美ら海を撮りたい本音が邪魔をする。
安いし超軽量だし写りも良くて手振れ補正もついていて超評判の良AF-P DX NIKKOR 10-20mm f/4.5-5.6G VRを買ってしまおうかと考えたが、8年落ちのD7000にはAF-Pレンズが使えない。
じゃあ今後運動会の望遠担当として1.3クロップも余裕のD7200も買っちゃうかとも思うが、10-20mmを買う金すら無いのに何を言っているんだおれは。

というわけで、つまらん葛藤を繰り返しながらも、レンズが決定したのである。
ほぼぶっつけ本番投入となるレンズで、素性も分からんので、解放で撮ってたら周辺は酷いわ、収差でボケボケだわ、解像もしないわ。みたいな事が無いように、最低でも一段は絞って使うことにした。

広角だしボケを活かす必要もない、パンフォーカス上等!

1日目

というわけで、那覇空港に昼前に到着。
レンタカーをゲットしてからお昼を食べ、ワイフが行きたがっていたやちむん喫茶シーサー園へ移動。
途中、視界が5mほどの集中豪雨に見舞われるが、到着時には一面の曇天ながら雨も上がった。

やちむん喫茶シーサー園



ワイフが知り合いから薦められたという喫茶店。
事前調査はなにもしていなかったが、 強烈にフォトジェニックなカフェだった。
Tokina 12-24 mm f/4.0
Nikon D7000(Tokina 12-24 mm f/4.0) 24 mm / f/5.6 / ISO 800 / 1/160 sec /
額縁構図で京都の庭園みたいに店内から外を切り取ってみたかったけど、次男がテーブルの上の箸などをばら撒きだすのでそんな余裕も無し。
仕方なく適当にパシャパシャと。
TOKINA AT-X 124 PRO DXⅡ 12-24mm F4
Nikon D7000(Tokina 12-24 mm f/4.0) 12 mm / f/5.6 / ISO 2200 / 1/160 sec /

TOKINA AT-X 124 PRO DXⅡ 12-24mm F4
Nikon D7000(Tokina 12-24 mm f/4.0) 22 mm / f/5.6 / ISO 1000 / 1/160 sec /

Nikon D7000(Tokina 12-24 mm f/4.0) 12 mm / f/5.6 / ISO 320 / 1/160 sec /

Nikon D7000(Tokina 12-24 mm f/4.0) 12 mm / f/5.6 / ISO 320 / 1/160 sec /

いつも家族旅行は35mmだけで行く事が多いから、お店を広角で撮るのは新鮮。
このレンズは階調が豊かだし四隅までビシッと写ってる。
それよりも驚いたのが、D7000のシャッターフィーリングの良さ。
こんなに小気味良くシャッター切れたっけな。
すごく気持ち良い。

シャッタースピードをもっと落としたいけど、子供は突然動いたりするので、ある程度は確保している。おかげでISOは2000オーバー。
しかし、オーソドックスな写真ばかりだったので、もっと広角を活かした撮り方をすればよかったと反省。

やちむん喫茶を出ると、また大雨となったため、ホテルへチェックインし、初日は終了。



2日目

2日目の天気予報は曇り時々晴と、昨日よりは良さそう。
カーテンを開けるとオーシャンビューの窓の外には一面の雲と海が見える。
あまり天気を期待できそうになかったが、朝食から戻ると晴れ間も見えてきた。
TOKINA AT-X 124 PRO DXⅡ 12-24mm F4
Nikon D7000(Tokina 12-24 mm f/4.0) 24 mm / f/8 / ISO 160 / 1/160 sec /

透明感も解像感もあるなかなかの写り。
D7000は1600万画素だけど、画素ピッチは3660万画素のD800と実は同じ。
理論的にはD800をトリミングしたのと同等の絵が得られるはずなのだよね。
それにしても、このTokinaは案外銘レンズなのかもしれない。

美ら海水族館

さて、今回の旅行のメイン、美ら海水族館へ。
撮りたい構図は、大きな水槽を子どもが見上げているような絵。
顔で露出を取ると水槽が真っ白になることは必至。
なので、水槽からの光が顔に当たるようにしながら、水槽は飛ばず、顔は黒潰れしない絶妙な露出にする必要がある。
そして水槽内を広く写すための広角レンズなわけだが、換算18mmで足りるだろうか、去年葛西臨海水族園に行った時に15mmフィッシュアイでもギリだった事を考えると厳しかな。

しかし、長男は言う事を聞かず、次男は走り回るためそんな写真を撮る暇も無し・・・
TOKINA AT-X 124 PRO DXⅡ 12-24mm F4
Nikon D7000(Tokina 12-24 mm f/4.0) 12 mm / f/5.6 / ISO 2200 / 1/100 sec /

TOKINA AT-X 124 PRO DXⅡ 12-24mm F4
Nikon D7000(Tokina 12-24 mm f/4.0) 12 mm / f/5.6 / ISO 1000 / 1/100 sec /

TOKINA AT-X 124 PRO DXⅡ 12-24mm F4
Nikon D7000(Tokina 12-24 mm f/4.0) 24 mm / f/5.6 / ISO 1800 / 1/100 sec /

結局、次男の手を引っ張りながら片手で水槽を撮ったわけではあるが、構図も取れず、魚の動きを待つ事もできず、満足に撮影すらさせてもらえなかった…
高感度ノイズのせいで解像感がかなり失われている、片手撮影のため手ブレもあるし。
開放で撮って感度を一段下げた方が良かったのかもしれない。

Nikon D7000(Tokina 12-24 mm f/4.0) 15 mm / f/5.6 / ISO 1100 / 1/100 sec /
そんなわけで家族の写真は、大水槽のトンネル部分でセルフタイマーを使って面白みもない記念撮影をしたくらいで終了。

備瀬のフクギ並木

美ら海の後は、これまたワイフが知り合いに薦められたという備瀬のフクギ並木へ。


天気は快晴となり、並木の隙間から射す光と、普段見慣れないフクギの煌きが美しく、とてもフォトジェニック。
TOKINA AT-X 124 PRO DXⅡ 12-24mm F4
Nikon D7000(Tokina 12-24 mm f/4.0) 12 mm / f/6.3 / ISO 180 / 1/125 sec /
 早朝の朝もやが出るような時間帯に来てみたいところ。

走り回る次男は抱っこ紐でお昼ね中とはいえ、4歳の長男には景色を楽しむという事は理解もできず、終始つまらなそうでポーズも取ってくれず。
Nikon D7000(Tokina 12-24 mm f/4.0) 24 mm / f/6.3 / ISO 500 / 1/125 sec /
 木漏れ日を活かしたポートレートでも撮りたかったけど、ここでも淡々と絞ってシャッターを切るのみ。

トケイ浜

フクギ並木から30分の古宇利島へ移動。
エメラルドグリーンの海に浮かぶ全長2kmの古宇利大橋を背に記念撮影とかしたかったけど、空にはどんよりとした雨雲が出てきたため、スルーして目的地のトケイ浜へ。

古宇利大橋(写真はフリー素材)

古宇利島のトケイ浜は天然ビーチで透明度が高く、潜ればすぐに魚が見られるとの事だったので期待をしていたが、日が出ていないせいかとても透明度が高いとは思えないし、ビーチも大してきれいじゃない・・・


まあ、それでもせっかく来たので水遊び。
アクティブな次男は波を楽しんでいるけど、神経質な長男はサンダルに砂が入ると言ってシートの上で座るだけ。

やっぱりビーチで日が出ないのは残念。
日の有り無しで全然別物の絵になる。
日が出ると色温度が低くなって夏っぽい絵になるし、水も透明度がぐっと増す。

日の出ている写真
Nikon D7000(Tokina 12-24 mm f/4.0) 12 mm / f/5.6 / ISO 100 / 1/500 sec /
日の出ていない写真
Nikon D7000(Tokina 12-24 mm f/4.0) 12 mm / f/5.6 / ISO 100 / 1/400 sec /

換算18mmあれば全然事足りると思っていた海の写真も、もうちょっと広いと臨場感が出るのになあと思うことも多々あり。

手を繋がれた絵に、顔も背景も入れたかったが・・・
Nikon D7000(Tokina 12-24 mm f/4.0) 12 mm / f/5.6 / ISO 100 / 1/320 sec /

アングルとポジションを工夫すれば改善の余地はありそうだけど、ローポジションにするのはバリアングルモニタじゃないとつら過ぎ。
こうなるとD5300にAF-P 10-20mmを付けるのが最強かなと、また物欲に火がつくのである。

海で苦労したのが露出。
うちのD7000は背面液晶の具合が悪くなっており、色味やコントラストが狂っているため、撮影した絵を見ても露出具合がさっぱりわからない。
自分の撮り方はハイライトがギリギリ白飛びしないようにするため、ややアンダーで撮る。
仕方なくヒストグラムを見ながら撮っていたので超疲れた。
Nikon D7000(Tokina 12-24 mm f/4.0) 12 mm / f/5.6 / ISO 100 / 1/320 sec /


最終日

この日はチェックアウトまでホテルのビーチで遊ぶ事に。
しかし、朝起きると、快晴予報のはずが、一面の曇り空に強風・・・
それでも長男は貝を拾ったりヤドカリを捕まえたりしたいと言うので海遊びを決行。

ホテルのビーチはけっこう絵になる感じのきれいなビーチなのだけど、やはり日が出る出ないでガラッと印象が変わる。

日が出ていない
Nikon D7000(Tokina 12-24 mm f/4.0) 12 mm / f/8 / ISO 100 / 1/160 sec /

日が出ている
Nikon D7000(Tokina 12-24 mm f/4.0) 12 mm / f/8 / ISO 100 / 1/160 sec /

ホテルのビーチとはいえ、岩場もあり、ちょっと離島感あり。
Nikon D7000(Tokina 12-24 mm f/4.0) 12 mm / f/8 / ISO 100 / 1/125 sec /

3時間近く遊び倒し、チェックアウトをして、またまたワイフの知り合いのお勧めという座喜味城跡へ。

座喜味城跡

人のお勧めをあまり信用しないので、全然期待をしていなかった世界遺産の座喜味城跡。



着いてびっくり、これまた超フォトジェニック!
TOKINA AT-X 124 PRO DXⅡ 12-24mm F4
Nikon D7000(Tokina 12-24 mm f/4.0) 12 mm / f/8 / ISO 100 / 1/500 sec /

今回いろいろとお勧めをしてくれたワイフの知り合いというのは沖縄出身。
さすがに地元民のお勧めだとハズレは無いようだ。
Nikon D7000(Tokina 12-24 mm f/4.0) 12 mm / f/8 / ISO 100 / 1/320 sec /

午前中は曇っていた空も晴れ間が多くなり、青い空に石垣と緑と赤土のコントラストがめちゃくちゃ映える。
Nikon D7000(Tokina 12-24 mm f/4.0) 12 mm / f/8 / ISO 100 / 1/400 sec /

帰りの飛行機の時間が迫っていたので、30分しか滞在できないのもあり、写真はそこそこに退散。

TOKINA AT-X 124 PRO DXⅡ 12-24mm F4 まとめ

正直、予想に反してかなり良く映るという印象。
解像も色乗りも予想以上。
今回、唯一開放で撮ったのが帰りの飛行機の一枚。
Nikon D7000(Tokina 12-24 mm f/4.0) 12 mm / f/4 / ISO 3200 / 1/60 sec /

この感度なのでまともな評価はできないけど、四隅が流れることも無く、開放も積極的に使えそうな感じ。

しかし、今回2回ほど大きなミスをし、数十枚ピントを外した写真を撮った。
原因はカメラにもレンズにもあるのだが、このレンズはフルタイムMFではなく、AFとMFの切替を、独特のクラッチ機構で行う。
Tokinaのサイトから引用すると。

【AT-X PRO】
堅牢性を追求したプロテクター鏡枠の採用と、フォーカシング時の操作性、操作感を追及したワンタッチフォーカスクラッチ機構を搭載した上級モデルです。
AF時はフォーカスリングが回転せず、ホールディング性を向上させます。また、独自のクラッチにより、フォーカスリングを手前に引くだけで瞬時にMFポジションに移行し、しっとりとしたトルク感のあるマニュアル操作が可能です。また、搭載される光学系は、ズームレンズにおいてはあらゆる撮影条件に対応しやすいよう、開放F値が変動しないコンスタントFナンバーを採用しています。
ということで、フォーカスリングを手前に引くとMFとなる。
今回、走っている子どもを正面からノーファインダーで撮ろうと思い、あらかじめ距離計合わせてフォーカスを固定にして走る次男を撮影しようとした。
しかし、フォーカスリングを回しても距離計が動かない。
理由は知らないけど、MFにしないと距離計が動かないらしく、MFにして距離計を合わせた。

焦点距離12mmで絞りをF8にしてピントを0.7mに合わせると、被写界深度は手前40cmから250cmとなるので、このディスタンスを保ちながら子どもを撮ればばっちりピントが合う計算。

そしてこの撮影を終えた後はまたAFで撮り始めた。
しかし、AFで撮っているつもりだったのであった。

実は、D7000はシャッターをレリーズ優先にしていると合掌音が鳴らない。
自分の撮り方は中央一点で親指AFをし、構図を変えるので、レリーズ優先にせざるを得ない。
合掌音が鳴らないので、AFオンを数秒押した後にシャッターを切っていた。
(広角だから被写体が小さくなるとピントが来ているかわからんのよね)

そんなわけで、レンズをAFに戻し忘れて写真を撮っていたのである。
しばらく撮った後、液晶で写真を拡大して発覚。
これを2日連続でやってしまい、数十枚を無駄に・・・

このレンズがフルタイムMFなら・・・
D7000がレリーズ優先でも合掌音が鳴ってくれれば・・・

というわけで長くなったけど、唯一の不満はワンタッチフォーカスクラッチ機構かな。

良いレンズだとは思うけど、この先APS-Cを使う機会はどのくらいあるのだろうか。
換算18mmは思った以上に狭いということが判明したため、いつかは買おうと思っていたAF-S NIKKOR 18-35mm f/3.5-4.5G EDはちょっと候補から外れるなあ。

やはりAF-P 10-20mmとD5300を買わなくちゃとか、D5300買うならD500かとか、資金もきっかけも無いのに価格.comを眺める毎日が続くのである。



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